市場調査ってどうやるの?起業時に知っておきたい市場調査入門(14) 市場規模調査の手順

市場規模調査とは

市場規模とは、

  • 製品・サービスの総売上
  • 潜在需要(今は売れていないが欲しい人が購入または利用したときの総売上)
  • 利用者数
  • 潜在利用者数(今は売れていないが欲しいと思っている人)

などが該当する。
なお、この市場規模は、あなたのビジネスアイデアの製品・サービスの売上ではなく、あなたのビジネスアイデアの製品・サービスが属するカテゴリの総売上金額である。
あなた自身のビジネスの製品・サービスがどの程度売り上げをあげるか、という事業計画は、この市場規模も加味してたてることになる。事業計画と市場規模の関係に乖離がありすぎると、事業計画に信ぴょう性がなくなる。資料を見る人(出資者や上司、お金を貸してくれる人等)はそのあたりはシビアにみる。もちろん大きな売り上げをあげようという意気込みは素晴らしいので、自分むけ事業計画として作成しておくのはよいと思う。

市場規模調査の手順

市場規模調査は、公開情報になければ自分で算出しなければならない

  • 該当する市場の範囲を決める
  • いつの市場規模を算出するかを決める(昨年度くらいが妥当だろう)
  • 参入事業者をリスト化する
  • 各事業者の売上を推計し、総売上を算出する
  • 利用者数と各利用者の購入金額を推計し、そう購入金額を算出する
  • 参入事業者売上規模と利用者購入規模を算出し、齟齬がないか確認する

参入事業者は当該市場の大手を網羅すればよい。大手の市場占有率が高ければ上位5社くらいで市場規模の概要はつかめるだろう。小規模事業者が山のようにいる場合には、おおよその事業者数を算出する。

個人的な意見だが、市場規模はおおよそがあっていればよい。おおよそというのは桁数である。
数千万円程度の市場なのか、数十億の市場なのか、数百億の市場なのか、を「正しく」つかむことが重要である。資料の読み手は、5億3,200万円の市場なのか5億4,000万円の市場なのかどちらなのかを知りたいのではない。20億円の市場なのか、200億円の市場なのかを知りたいのである。

また、「正しく」というのには二つの意味がある。実体の市場規模を表していることと、読み手がそうあってほしい市場規模であることである。前述したように市場調査は必ずどんな結果を見せたいのかを決めてから実施すべきである。

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