対象者によって異なる得られる情報
アンケート調査は、様々な人を対象とすることができる。大まかには下記の3種類にわけることができる。
- 一般消費者
- 製品・サービスのユーザー
- 有識者
アンケートの対象者をどの種類にするかで、得られる調査結果も異なる。
一般消費者アンケートから得られる調査結果
一般消費者を対象としたアンケートからは下記のような調査結果を得ることができる。
- 市場動向
- 特定の製品・サービスの潜在需要・受容性
- 市場規模推計の参考となるデータ
一般消費者と記載しているが、この種類には法人の担当者も含んでいる。例えば、総務の担当者や営業担当者などの職種を対象者条件にすることで、その関連する製品・サービスについて確認することができる。
ここでいう市場動向とは知りたい製品やサービスを利用している人もいない人もアンケート対象にすることで、どれくらいの割合の人が利用しているのかや代替製品・サービスなどを確認することで、製品・サービスを取り巻く市場動向の一端を知ることができる。
また、特定の製品・サービスの特徴を示し、利用意向を確認したり、現状不便に感じていることなどを質問することで潜在的なニーズを把握することも可能である。既存の製品・サービスが全くないビジネスアイデアの場合でも、アンケート調査によって受容性を確認することは可能である。
仮に購入するならいくらくらいか、どの程度の頻度で購入すると思うかといった質問をすることで市場規模推計の参考とすることはできる。
製品・サービスのユーザーから得られる調査結果
製品・サービスのユーザーを対象としたアンケートからは、下記のような調査結果を得ることができる。
- 特定の製品・サービスの満足度、不満
- 競合製品・サービスの評価
- 市場規模推計の参考となるデータ
ここでいうユーザーは、個人向け、法人向け両者のユーザーである。
ユーザーであるため特定の製品・サービスに関する満足度やどの点に不満を感じているかなど、製品・サービスの改良に向けた情報を収集することが可能となる。
また、競合製品・サービスのユーザーであれば、なぜ自社製品・サービスを選ばなかったのかなども把握できる。
いくらで購入したのか、どの程度の頻度で購入するのかといった内容は市場規模推計の参考となる。
市場規模推計はできるか
あくまでわたしの個人的な意見であるが、一般消費者やユーザーのアンケート結果だけをもって市場規模推計をするのは避けた方がよい。
例えば、一般消費者アンケート結果から特定の製品を買っている人が30%いて、その人たちは年間1万円を使っているという結果が得られたとする。そして、母数の30%に1万円をかけた数値が年間の市場規模とするのは簡易にできる。しかし、実際にはアンケートはサンプル調査にすぎない。市場調査の実務の肌感覚からはアンケート結果から推計すると実際の市場規模よりも多めにでやすいと考える。アンケート結果からだけでなく、公開情報収集やヒアリング調査なども踏まえて市場規模を推計することをお勧めする。
また、現時点での市場規模を推計するのではなく、過去や未来の市場規模推計にもお勧めしない。人の記憶はあいまいであり、過去については正確ではない。未来については回答者はかなり無責任である。嘘をついているとか不誠実ということではない。一般消費者やただ使っているだけの人に、多くを求めてはならないということだとわたしは考えている。

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