市場調査ってどうやるの?起業時に知っておきたい市場調査入門(13) ヒアリング調査で得られる調査結果

得られる情報、得られない情報

ヒアリング調査では下記のようにかなり多くの情報を得ることができる。

  1. 市場環境
  2. 市場規模
  3. 競合企業動向
  4. 顧客動向
  5. 特定の製品・サービスの顧客の受容性や満足度
  6. 既存の製品・サービスが全くないビジネスアイデアの場合の市場規模・市場動向

ヒアリング調査の便利な点は、公開情報収集やアンケートよりも時間をかけずに得ることができることである。対象者が情報を得るのに適切な人であればあるほど効率的になる。対象者によっては2時間程度のヒアリングで全てを知ることができる。
また、ちょっとした立ち話でも情報を得ることができ、立派なヒアリング調査となる。

課題は、回答してくれる対象者に出会えるかどうか、である。この人は知っていそうと思って話を聞いても実際にはそれほど詳しくないということはよくある。しかし、この人は知っていそうという人に3~5人くらい話を聞いていくと、おぼろげながら市場の様子はわかっていく。

不得手なことは、数字であらすということである。仮に大勢にヒアリングすれば何割の人がどう回答したか、は述べられるが、実際は統一的な質問・回答にはなりにくく、対象人数も少ないため数値で表しづらい。
また、市場規模などの数字については、回答者が何らかの資料をどっさりもっていて参照しながら話してくれるならよいが、そうでなければ明確な数字の回答は難しい。質問者がなんらかの資料を提示し、それについて意見を言ってもらうことは可能である。

今まで公開情報収集、アンケート調査、ヒアリング調査の3つの調査について特徴や得手不得手を述べてきた。実際に市場調査を行うときには、どれか一つだけに決めて実施せず、予算や期間に合わせて実施するのが望ましい。

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